公正で効率的なブラインド査読を実現するEM機能
こんにちは。EMクライアントサポートの瀬谷です。
2025年が始まり、あっという間に1ヵ月が過ぎようとしていますね。新年の新しい気持ちを12月まで持ち続けたいところです。
さて、そんな2025年1回目のブログは、EMのブラインド査読機能についてご紹介したいと思います。
ブラインド査読における手作業の課題
実際に、EMをご検討いただくジャーナルの中には、メールや郵送を利用して投稿受付や査読プロセスを管理されています。そのようなジャーナルでは、ブラインド査読を実現するための手作業が、大きな負担となっているようです。
査読プロセスの中で、以下のような手間や負担を感じていませんか?
- WordやPDF上の著者名を手動で墨消ししている
- ファイルのプロパティ情報を一つひとつ削除している
- 修正テープで著者情報を消している
- 著者名が査読者に見えていないかヒヤヒヤする
- 実際に著者名の入ったファイルが査読者に渡ってしまったことがある
「手間はかかるけれど、正確さを保たなければいけない。」そんな状況に、ストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。実際、私たちがサポートする中でも、「もっと効率的に進められたら…」という声をたびたび耳にします。
ちなみに「査読」について 査読には主に以下の2種類があります: ●オープン査読:著者と査読者双方の名前を公開して行う査読方式です。 ●ブラインド査読:著者や査読者を匿名にして行う方式で、先入観や偏りを排除することが目的です。 近年では、その他にもディスカッション形式やグループ査読といった新しいモデルも注目されているようです。関連情報はこちらのブログ記事をご覧ください。 https://www.editorialmanager.jp/info/blog/2023/11/2253 |
EMでのブラインド査読
こうした課題を解消するのが、EMのブラインド査読機能です。EMをご利用いただくことで、これまで手作業で対応されていた煩雑なプロセスを自動化し、作業負担を大幅に軽減できます。実際に導入されたジャーナルからは「作業がとても楽になった」といった喜びの声をいただいております。
では、具体的にどのような機能があるのか見ていきましょう。
プロパティ情報の自動削除
EMでは、アップロードされたWordやPDFなどのファイルに含まれる作成者情報(プロパティ情報)をシステムが自動で削除します。著者や査読者が意図せず情報を目にしてしまうリスクを回避できます。
ファイルの閲覧制限
「査読者用PDFに含めない」の設定を行うことで、査読者に表示するファイルと、編集委員会や事務局にのみ表示するファイルを自動的に振り分けます。これにより、査読者には「査読用PDF」上の必要な情報のみが表示され、より効率的に査読が進められます。
査読判定項目の他査読者・著者閲覧制限
査読者が選択する判定項目をあらかじめ設定し、その公開範囲を管理することが可能です。例えば、著者や他査読者には非公開とし、編集委員だけが確認できるように設定することで、情報の適切な管理を実現します。
編集委員が著者の場合でも大丈夫
査読プロセスにおいて、編集委員や編集委員長ご自身が著者または共著者となる場合、公正性が気になることはありませんか?そのような状況でも、EMには適切に対応するための機能が備わっていますので、ご安心ください。
たとえば、「アクセス禁止編集者」機能を利用することで、特定の投稿に対する編集者のアクセス権を制限できます。この設定を行うと、通常は査読結果や審査状況を確認できる編集者であっても、投稿へのアクセス権がなくなり詳細の確認ができなくなります。
おわりに
EMのブラインド査読機能と「アクセス禁止編集者」機能を組み合わせることで、公正性を守りつつ、業務の効率化を実現することができます。透明性の高い査読プロセスを目指すジャーナルに、ぜひEMを活用していただければ幸いです。
それでは、次回の記事もお楽しみに!!!