【参加レポート】EMユーザー会とSSP@ボルチモア【2025年5月】
こんにちは。EMクライアントサポートの瀬谷です。
2025年5月、米国ボルチモアで開催されたEMの開発元であるAries Systems主催のユーザー会「Aries’ Executive Exchange Summit」と、同時期に行われた学術出版に関する国際会議「SSP Annual Meeting」に参加してきました。
この出張を通じて、EMの目指す方向性や、学術出版業界における最新動向・注目ポイントを知ることができたのでまとめてレポします。
Aries’ Executive Exchange Summit – Baltimore2025
Aries社は毎年ユーザー会を開催していますが、今回は招待制・少人数での実施となり、アットホームな雰囲気がとても印象的でした。
議題は、2024年の振り返り、今後のロードマップ、そしてAI活用についての意見交換など。ここからはそれぞれについて簡単にご紹介します。
Editorial Manager:2024年の振り返り
EMの2024年の振り返りとして主に以下の2点が挙げられていました。
- オンプレミス環境からAmazon Web Services(AWS)への移行完了
- 「Find Reviewers」など、新機能の導入
(Find Reviewersの機能概要についてはこちらをご覧ください)
Editorial Manager:今後の最新ロードマップ
- 研究不正・ペーパーミル問題への対応
近年、論文を不正な手段で量産するペーパーミル問題など、研究不正に関する課題が深刻化しています。グローバルで注目されているこの課題に対し、EMでも機能対応が進んでいます。すでに関連パートナーシップが結ばれており、日本での展開に向けて、弊社としても準備を進めているところです。今後の展開にぜひご期待ください!
- EMアカウント管理の強化
他サービスとのシングルサインオンやメールアドレス認証の導入に向けた検証が進んでおり、今後さらに利便性が高まる予定です。
AI活用についての意見交換
Aries社のメンバーと参加者同士で今後のジャーナル運営側としてのAI活用について、活発な意見交換がありました。
ある出版社の方の、「編集委員会でAIの話をするときに、ネガティブな方向にいきすぎないよう、“AIは良いもの”という前提で話を進めるようにしている」という発言が印象的でした。今後も、AIとの付き合い方は大きなテーマになっていきそうですね。弊社としても、引き続き動向を注視していきたいと思います。
ユーザー会を終えて
やはり、現地で得られる生の情報は非常に刺激的でした。そして何より、Aries社との強固なパートナーシップを改めて実感しました。
今後、AIをはじめとするさまざまな技術との連携が進んでいくと思います。パートナーとして協力しながら、EMがさらに使いやすくなるよう、Aries社とともに取り組んでまいります!
SSP Annual Meeting
SSP Annual MeetingはSociety for Scholarly Publishing(SSP)が主催する世界最大級の学術出版カンファレンスであり、私にとっては今回が初参加でした。
このカンファレンスは、EMに限らず業界全体のテクノロジーやトレンドが交差する“ハブ”のような場で、他社システムやサービスの動向を肌感覚でつかむことができました。
もちろんAries社も協賛企業としてブースを出展しており、グローバルでの存在感をしっかり示していました。
まとめ
今回の出張を通じて、EMの将来像だけでなく、学術出版業界全体の潮流をグローバルな視点で学ぶことができたと感じています。
今後のサポートにも、現地で得た知見を積極的に活かしていきたいと思います。
引き続き、EMの価値を高め、編集現場を支えるための情報発信を続けてまいります!